地元産材にこだわった地震に強い家

【建築データ】

延床面積:180.08㎡

それまでお住まいだった家を改修して住み続けるか、それとも建て替えるかをお考えになられていたT様。ご家族や親戚とも相談した結果、新築を検討することになりました。その時に思い浮かんだのが、以前に見学に訪れた関市上之保の「デカ木住宅モデルハウス」。地元産材をふんだんに使った立派な木の家が印象深かったことを思い出しました。

そんな「デカ木住宅」の特徴を最大限に生かしたのが、お家の顔となる玄関。広い玄関ホールは吹き抜けとなっており、丸太の梁を見上げられるようになっています。また、框には希少な神代欅が使われています。

日本家屋の特徴である軒は夏の暑い日射しをさえぎります。さらに断熱性能を高めた外皮性能ともあいまって、「真夏でも室内が暑くならず快適にすごせる」とのご感想をいただきました。

同じ敷地内に暮らすお孫さんたちと遊ぶのがT様の楽しみ。趣味のD.I.Y.で、お孫さんたちのために庭にブランコや小屋を作ってあげるそうです。

また、庭に出るための沓脱石を設置したいも、T様のご要望でした。

建て替え前に地盤調査を行いました。その結果をもとに、耐震性を高めるための「柱状改良」をおこないました。柱状改良とは、地面に穴を開けセメント系固化材を注入して柱状の補強体を築造する工法です。

吹き抜けのホールをつくり丸太梁をみせたいとのご要望に応え、松丸太を入れて古民家風にしました。

「玄関ホールはお客様が最初に目にするところなので立派な造りにしたい」とのご要望から、玄関框には希少な神代欅を使用しました。

間取りは今まで住んでいた家をベースに、家族の暮らし方や使い勝手などを加味して検討されました。

夏の熱い日差しを遮るためと、日本家屋らしい外観のため庇を設けました。その下にはD.I.Y.でウッドデッキを作られました。

縁側へ出入りできるリビングと寝室の掃き出し窓は引仕舞でき、季節の良いときは開け放すことで心地よい光と風をたっぷり取り込めます。

断熱性能を高くすることで、夏は涼しくまた冬は暖かい、暮らしやすい家にしたいとのご要望から、屋根・壁は硬質ウレタン吹付断熱、床下は透湿性床用断熱材グラスウールを施工。また、屋根の野地板や壁体内に湿気がたまらないよう、屋根や外壁には通気層を確保しました。

キッチン横に大容量のパントリーを設けました。外からの荷物の出し入れもしやすいように、勝手口と土間それぞれからアクセスできるようになっています。

床の間のある和室(客間)には、仏壇・神棚を置けるようになっています。

屋外での作業が多く、一日になんども出入りをするため、通用口として土間を広くつくり、パントリーやトイレにもすぐ行けるように扉をふたつ設けました。

トイレは建物内に2ヶ所。ひとつは寝室横に、もうひとつは通用口近くに設けてあります。